「給与を上げる」だけでは採用できない時代に
「求人を出しても応募がほとんど来ない。」
「応募はあるものの、面接まで進む人が少ない。」
「ようやく採用できても、数か月で辞めてしまう。」
近年、このような採用に関する悩みを抱える企業は珍しくありません。
特に中小企業では、大手企業のように大幅な給与アップや高額な福利厚生を用意することが難しく、「どうすれば自社を選んでもらえるのか」と頭を悩ませている経営者や採用担当者も多いでしょう。
もちろん、給与は重要な要素です。しかし、求職者が企業を選ぶ基準は給与だけではありません。
実際に求人サイトや採用ページを見ると、「福利厚生」の項目を確認してから応募を検討する人も少なくありません。
例えば、
- 食事補助がある
- 資格取得を支援してくれる
- 子育てと仕事を両立しやすい制度がある
- 働いた分の給与を給料日前に受け取れる
このような制度は、求職者に「働きやすそうな会社」という印象を与えます。
一方で、「福利厚生を充実させたい」と考えても、高額な制度を導入すれば良いというものではありません。
企業の規模や業種、採用したい人材によって、効果的な福利厚生は大きく異なります。
例えば、新卒採用では住宅手当や教育制度が重視される傾向がありますが、アルバイトや派遣スタッフの採用では、給与の受け取りやすさや柔軟な働き方のほうが魅力になるケースもあります。
つまり重要なのは、「人気の福利厚生」を導入することではなく、「自社が採用したい人に響く福利厚生」を選ぶことです。
この記事では、採用活動で差別化につながりやすい福利厚生を12種類紹介するとともに、それぞれの特徴や導入のポイントを分かりやすく解説します。
「これから福利厚生を見直したい」
「求人応募を増やしたい」
「採用コストを抑えながら魅力的な会社づくりをしたい」
このように考えている企業の方は、ぜひ最後までご覧ください。
採用市場で福利厚生が重要視される理由
「福利厚生が充実している会社は人気がある」と聞いたことがある方は多いかもしれません。
しかし、福利厚生は単なる「おまけ」ではありません。
現在では、企業の採用力を左右する重要な要素の一つとして考えられています。
その背景には、採用市場の変化があります。
以前は「給与が高い会社」が選ばれる傾向が強くありました。
もちろん今でも給与は重要ですが、求職者はそれだけで企業を選んでいるわけではありません。
近年では、
- 働きやすさ
- ワークライフバランス
- キャリア形成
- 福利厚生
- 将来性
などを総合的に比較する人が増えています。
実際に、複数の企業から内定を受けた場合、最終的な決め手として福利厚生や働きやすさを挙げる求職者も少なくありません。
特に人材不足が続く業界では、給与だけで他社との差別化を図ることは簡単ではありません。
そこで注目されているのが、比較的導入しやすく、採用活動でもアピールしやすい福利厚生です。
例えば、
- 食事補助
- 資格取得支援
- リモートワーク制度
- フレックスタイム制度
- 給与前払い制度
などは、導入のハードルが比較的低く、求人票にも記載しやすい制度として活用されています。
ただし、すべての福利厚生がすべての企業に向いているわけではありません。
例えば、在宅勤務制度はIT企業では効果が期待できますが、建設業や製造業では導入が難しい場合があります。
一方で、給与前払い制度は、飲食業や物流業、人材派遣業など、給与の受け取りタイミングを重視する求職者が多い業界では魅力として伝わりやすい傾向があります。
このように、自社の業種や採用ターゲットに合わせて福利厚生を選ぶことが、採用成功への近道と言えるでしょう。

採用に効果的な福利厚生12選
「福利厚生を充実させたい」と考えても、すべての制度を導入する必要はありません。
重要なのは、自社の業種や採用したい人材に合った制度を選ぶことです。
まずは全体を一覧で見てみましょう。
| 福利厚生 | 採用効果 | 定着効果 | 導入しやすさ | 中小企業との相性 |
|---|---|---|---|---|
| 給与前払い制度 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
| 食事補助 | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| 資格取得支援 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
| 住宅手当 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ |
| 健康診断・人間ドック | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ |
| リモートワーク制度 | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
| フレックスタイム制度 | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
| 育児・介護支援 | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
| 書籍購入・自己啓発支援 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ |
| 特別休暇制度 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ |
| 交通費・通勤支援 | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★★ |
| 社内イベント・交流制度 | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 給与前払い制度
給与日前でも働いた分の給与を受け取れる制度
給与前払い制度とは、すでに働いた分の給与を、給料日より前に受取れる福利厚生です。
以前は一部の大企業が導入する制度というイメージもありましたが、近年では中小企業や人材派遣会社、飲食店、物流会社などでも導入が進んでいます。
企業が直接運用する方法もありますが、近年は専門サービスを利用することで、運用負担を抑えながら導入できるケースが増えています。
なぜ採用に効果があるのか
アルバイトや派遣スタッフなど、比較的若い世代では「給与をいつ受け取れるか」を重視する人が少なくありません。
例えば、
- 引っ越し費用
- 急な出費
- 生活費
- 子育て費用
など、一時的にお金が必要になる場面は誰にでもあります。
給与前払い制度があることで、「困ったときに利用できる会社」という安心感につながり、応募の後押しになる場合があります。
また、求人票に「給与前払い制度あり」と記載することで、他社との差別化につながるケースもあります。
向いている業種
特に次のような業種では導入事例が増えています。
- 人材派遣会社
- 飲食店
- 建設業
- 運送業
- 介護・福祉
- 警備業
- 清掃業
- 小売業
一方で、高度専門職や管理職採用では、給与水準や仕事内容が重視される傾向があるため、制度だけで採用力が大きく向上するとは限りません。
このように、採用ターゲットに合わせて活用することが大切です。
求人票への記載例
福利厚生
給与前払い制度あり(勤務実績分)
スマートフォンから簡単に申請でき、働いた分の給与を給料日前に受け取ることができます。
このように具体的に記載すると、制度の内容が伝わりやすくなります。
導入前に確認したいポイント
給与前払いサービスは、サービスによって仕組みや料金体系が異なります。
例えば、
- 企業が立て替える方式
- サービス会社が立て替える方式
- 手数料負担
- 振込スピード
- 24時間対応の有無
- 業務委託への対応可否
など、比較すべきポイントは少なくありません。
そのため、「給与前払い制度を導入したい」と考えている企業は、複数のサービスを比較した上で、自社に合ったものを選ぶことをおすすめします。
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※各サービスの料金や特徴、対応範囲を比較しています。
2. 食事補助
毎日の負担を軽減し、満足度向上につながる福利厚生
食事補助は、社員食堂の設置や、提携店舗で利用できる食事チケット、電子食事補助サービスなどを通じて、従業員の食費を支援する制度です。
以前は大企業を中心とした福利厚生でしたが、現在では月額制のサービスも増え、中小企業でも導入しやすくなっています。
採用で評価される理由
給与を大きく上げることは難しくても、「毎日の食費を会社がサポートしてくれる」という制度は、実質的な手取りアップとして受け止められることがあります。
特に若年層や一人暮らしの従業員にとっては魅力を感じやすい制度の一つです。
また、求人票でも伝わりやすく、「働く人を大切にする会社」という印象につながりやすいでしょう。
向いている企業
食事補助は、業種を問わず導入しやすい制度ですが、特に次のような企業と相性が良いと考えられます。
- オフィス勤務が中心の企業
- 従業員数が一定以上いる企業
- 若年層の採用を強化したい企業
- 離職率の改善を目指している企業
最近では、社員食堂を設置しなくても利用できるサービスも増えているため、以前より導入のハードルは低くなっています。
ここまでのポイント
ここまで紹介した2つの制度は、どちらも「日々の生活を支える福利厚生」という共通点があります。
一方で、その効果には違いがあります。
- 給与前払い制度は、「急な出費への安心感」や「応募時の差別化」に強みがあります。
- 食事補助は、「日常的な満足度の向上」や「働きやすい会社」という印象づくりに効果が期待できます。
どちらが優れているというよりも、自社が採用したい人材や業種に合わせて選ぶことが重要です。
3. 資格取得支援制度
従業員の成長を後押しし、企業の魅力にもつながる制度
資格取得支援制度は、業務に関連する資格や講習の受講費用、受験料などを会社が補助する福利厚生です。
「働きながらスキルアップできる環境」は、求職者にとって大きな魅力の一つです。特に専門性が求められる業種では、給与だけでなく「成長できる会社かどうか」を重視して応募先を選ぶ人も増えています。
企業側にとっても、従業員のスキル向上は業務品質の改善や生産性向上につながるため、採用と育成の両面で効果が期待できる制度です。
採用で評価される理由
求職者は「入社後に成長できる環境」がある企業を選ぶ傾向があります。
例えば、
- フォークリフト免許
- 宅地建物取引士
- ITパスポート
- 簿記
- 施工管理技士
- 電気工事士
など、仕事に役立つ資格の取得を会社が支援することで、「人材を大切に育てる会社」という印象につながります。
向いている企業
- 建設業
- 運送業
- 製造業
- IT企業
- 士業
- 不動産業
求人票への記載例
資格取得支援制度あり
業務に必要な資格取得費用を会社が補助します。スキルアップを応援する環境を整えています。
4. 住宅手当・家賃補助
応募の決め手になりやすい定番の福利厚生
住宅手当は、多くの求職者が一度はチェックする福利厚生の一つです。
特に新卒採用や転居を伴う採用では、「家賃負担を軽減できる会社かどうか」が企業選びの判断材料になることも少なくありません。
生活費の中でも住居費は大きな割合を占めるため、住宅手当は実質的な給与アップとして受け止められる傾向があります。
採用で評価される理由
住宅手当があることで、地方から都市部へ就職する人や、一人暮らしを始める人に安心感を与えられます。
また、長期的な勤務を考えている人ほど、こうした制度を重視する傾向があります。
注意点
一方で、住宅手当は企業の継続的な負担となるため、制度設計は慎重に行う必要があります。
「全社員対象」ではなく、
- 勤務地による支給
- 転勤者のみ
- 一定年齢まで
など、支給条件を設けている企業も多くあります。
求人票への記載例
住宅手当あり(規定あり)
条件に応じて住宅手当を支給しています。
5. 健康診断・人間ドック補助
従業員の健康を支える福利厚生
健康診断は法律で実施が義務付けられているものもありますが、それに加えて人間ドックやオプション検査の費用を補助する企業も増えています。
健康を大切にする企業という印象は、求職者に安心感を与えます。
特に30代以降の採用では評価されやすい制度です。
向いている企業
- 従業員の平均年齢が高い企業
- 長期雇用を重視する企業
- 健康経営に取り組む企業
求人票への記載例
定期健康診断のほか、人間ドック費用補助制度があります。
6. リモートワーク制度
働き方の選択肢を広げる福利厚生
IT企業を中心に普及したリモートワークですが、現在では一部在宅勤務を取り入れる企業も増えています。
通勤時間を減らせることや、育児・介護との両立がしやすいことから、多くの求職者に支持されています。
向いている企業
- IT企業
- Web制作会社
- コンサルティング会社
- バックオフィス業務が中心の企業
注意点
一方で、建設業や製造業、物流業など、現場での勤務が前提となる業種では導入が難しいケースもあります。
無理に導入するのではなく、自社の業務内容に合わせて検討することが重要です。
7. フレックスタイム制度
ライフスタイルに合わせた働き方を実現
フレックスタイム制度とは、一定のルールの中で出勤・退勤時間を柔軟に調整できる制度です。
通勤ラッシュを避けられることや、家庭の事情に合わせて働きやすいことから、近年では中小企業でも導入事例が増えています。
採用で評価される理由
特に子育て世代や介護をしている人からは、「働き続けやすい会社」と評価されやすい制度です。
一方で、店舗営業や現場業務など、勤務時間が固定される業種では導入が難しい場合もあります。
8. 育児・介護支援制度
ライフステージが変わっても働き続けられる環境づくり
育児や介護は、多くの人にとって避けて通れないライフイベントです。
こうした状況でも安心して働ける制度が整っている企業は、「長く働ける会社」として評価されやすくなります。
育児休業や介護休業は法律で定められていますが、それに加えて独自の支援制度を設ける企業も増えています。
例えば、
- 子どもの看護休暇
- 時短勤務制度
- ベビーシッター利用補助
- 育児・介護相談窓口
- 復職支援制度
などがあります。
採用で評価される理由
特に20代後半から40代の求職者は、「将来も働き続けられる環境かどうか」を重視する傾向があります。
制度そのものだけでなく、「社員を大切にする会社」という印象を与えられる点も大きなメリットです。
求人票への記載例
育児・介護支援制度あり
育児・介護と仕事を両立しやすい環境づくりに取り組んでいます。
9. 書籍購入・自己啓発支援
学び続ける社員を応援する制度
業務に必要な書籍やオンライン講座、セミナー参加費などを会社が補助する制度です。
比較的少ないコストで始められるため、中小企業でも導入しやすい福利厚生の一つと言えるでしょう。
採用で評価される理由
「社員の成長を応援してくれる会社」という印象につながります。
特にIT企業や営業職、企画職など、自ら学び続けることが求められる職種では魅力的に映ります。
向いている企業
- IT企業
- コンサルティング会社
- Web制作会社
- 広告業
- 営業会社
求人票への記載例
自己啓発支援制度あり
書籍購入費や資格取得、セミナー参加費を会社が補助しています。
10. 特別休暇制度
「休みやすさ」は採用力にもつながる
年次有給休暇とは別に、会社独自の特別休暇を設ける企業も増えています。
例えば、
- 誕生日休暇
- リフレッシュ休暇
- 結婚記念日休暇
- ボランティア休暇
- アニバーサリー休暇
などがあります。
採用で評価される理由
「働きやすい会社」「プライベートも大切にできる会社」という印象を与えやすく、特に若い世代からの評価が高い傾向があります。
一方で、制度があっても取得しづらい雰囲気では意味がありません。
制度だけでなく、実際に利用しやすい職場づくりも重要です。
求人票への記載例
特別休暇制度あり
誕生日休暇やリフレッシュ休暇など、独自の休暇制度を設けています。
11. 交通費・通勤支援
当たり前だからこそ、しっかり伝えたい制度
交通費支給は多くの企業で導入されていますが、求職者にとっては「支給条件」が気になるポイントです。
例えば、
- 全額支給
- 上限あり
- マイカー通勤可
- 駐車場完備
- ガソリン代支給
など、内容によって印象は変わります。
採用で評価される理由
勤務地から距離がある求職者にとっては、交通費の有無が応募を左右することもあります。
地方では「無料駐車場あり」や「車通勤可」といった情報も重要なアピールポイントになります。
求人票への記載例
交通費支給(規定あり)
マイカー通勤可能・無料駐車場完備。
12. 社内イベント・交流制度
社員同士のつながりを深める福利厚生
歓迎会や懇親会、社員旅行、スポーツイベントなど、社員同士の交流を促す制度です。
コミュニケーションが活発になることで、職場の雰囲気づくりや定着率向上につながるケースがあります。
採用で評価される理由
会社の雰囲気を重視する求職者にとっては、「人間関係が良さそう」という印象を持ってもらえることがあります。
ただし、近年では「参加は自由」であることも重要です。
交流を楽しみたい人もいれば、プライベートを大切にしたい人もいます。
参加を強制しない運用が、現在の価値観には合っていると言えるでしょう。
求人票への記載例
社内交流制度あり
懇親会や季節ごとのイベントを開催しています(参加自由)。
自社に合う福利厚生を選ぶことが何より重要
ここまで12種類の福利厚生をご紹介しましたが、「人気だから」という理由だけで導入を決めるのはおすすめできません。
例えば、住宅手当は採用面での訴求力が高い一方で、継続的なコストが発生します。反対に、資格取得支援制度や書籍購入補助は比較的少ない負担で始められるため、中小企業でも導入しやすい制度です。
また、飲食業や人材派遣業、物流業などでは、給与前払い制度のように「今の求職者ニーズ」に合った制度が応募数の増加につながるケースもあります。
重要なのは、「どの福利厚生が一番優れているか」ではなく、「自社が採用したい人材にとって魅力的かどうか」という視点で選ぶことです。
福利厚生を導入するときに押さえておきたい5つのポイント
福利厚生は「種類が多い会社」よりも、「自社に合った制度を導入している会社」の方が採用効果を期待できます。
ここでは、福利厚生を導入する際に押さえておきたいポイントをご紹介します。
1. 採用したい人材に合わせて制度を選ぶ
福利厚生は、誰に向けてアピールしたいのかによって選ぶべき制度が変わります。
例えば、新卒採用を強化したい企業であれば、住宅手当や資格取得支援制度が魅力になることがあります。
一方で、アルバイトや派遣スタッフの採用では、給与前払い制度や食事補助など、日常生活に直結する制度の方が応募につながりやすいケースもあります。
制度を導入する前に、
- どのような人材を採用したいのか
- 求職者は何を重視しているのか
を整理しておくことが大切です。
2. 導入後の運用まで考える
福利厚生は導入して終わりではありません。
実際に利用され、従業員に価値を感じてもらうことが重要です。
例えば、申請手続きが複雑だったり、利用条件が分かりにくかったりすると、制度があっても活用されない可能性があります。
できるだけ運用しやすく、従業員が利用しやすい制度を選ぶことで、満足度の向上にもつながります。
3. コストだけで判断しない
福利厚生を検討する際、「導入費用が安いかどうか」を重視する企業も多いでしょう。
もちろんコストは重要ですが、それだけで判断するのはおすすめできません。
例えば、少し費用がかかる制度でも、
- 応募数が増える
- 採用コストを抑えられる
- 離職率が改善する
といった効果が期待できれば、結果として費用対効果が高くなる可能性があります。
導入コストだけでなく、採用や定着への影響も含めて判断することが大切です。
4. 求人票や採用ページでしっかり伝える
意外と多いのが、「福利厚生は充実しているのに、求職者へ十分に伝わっていない」というケースです。
どれだけ魅力的な制度を導入していても、求人票や採用ページに記載されていなければ、その魅力は求職者に伝わりません。
例えば、
- 給与前払い制度あり
- 食事補助あり
- 資格取得支援制度あり
と記載するだけではなく、
「どのような制度なのか」「どのような人が利用しているのか」まで伝えることで、求職者が制度をイメージしやすくなります。
5. 定期的に制度を見直す
働き方や求職者の価値観は、時代とともに変化しています。
以前は人気だった福利厚生が、現在ではそれほど重視されなくなっていることもあります。
反対に、給与前払い制度や柔軟な働き方など、近年注目されるようになった制度もあります。
一度導入したら終わりではなく、
- 利用率
- 従業員アンケート
- 採用応募数
などを確認しながら、必要に応じて見直していくことが重要です。
福利厚生を導入するときによくある失敗
福利厚生は採用力を高める有効な取り組みですが、導入方法によっては期待した効果が得られないこともあります。
ここでは、多くの企業が陥りやすい失敗例をご紹介します。
人気だからという理由だけで導入してしまう
「他社が導入しているから」「流行っているから」という理由だけで制度を導入しても、自社の採用ターゲットに合っていなければ十分な効果は期待できません。
福利厚生は、自社で働く人や採用したい人に合った制度を選ぶことが重要です。
制度があることを求職者へ伝えていない
福利厚生を導入していても、求人票や採用ページで紹介していなければ、求職者はその存在を知ることができません。
採用活動では、「制度を導入すること」と同じくらい、「制度を分かりやすく伝えること」も重要です。
利用しづらい制度になっている
利用条件が厳しかったり、申請方法が複雑だったりすると、制度があっても実際には利用されないことがあります。
福利厚生は、利用されて初めて価値を発揮します。
導入前に、現場の従業員が使いやすい制度になっているかを確認しておきましょう。
福利厚生だけで採用できると考えてしまう
福利厚生は採用活動を後押しする要素の一つですが、それだけで応募が増えるとは限りません。
給与水準、仕事内容、職場環境、教育制度など、さまざまな要素と組み合わせることで、より高い採用効果が期待できます。
福利厚生は「採用力を高めるための一つの強み」と考えることが大切です。
よくある質問(FAQ)
福利厚生を充実させると本当に採用に効果はありますか?
福利厚生だけで応募数が大きく増えるとは限りませんが、他社との差別化につながる重要な要素の一つです。
特に、同程度の給与や仕事内容の求人が並んだ場合、福利厚生の内容が応募先を選ぶ決め手になるケースもあります。
給与だけで差別化が難しい中小企業ほど、福利厚生を見直す価値はあると言えるでしょう。
中小企業でも福利厚生を充実させることはできますか?
はい、できます。
福利厚生というと大企業向けの制度をイメージされることがありますが、近年では少ないコストで導入できるサービスも増えています。
例えば、
- 食事補助
- 資格取得支援
- 書籍購入補助
- 給与前払い制度
などは、中小企業でも導入しやすい制度として広く利用されています。
一番人気の福利厚生は何ですか?
企業や業種、採用ターゲットによって異なります。
住宅手当や食事補助は依然として人気がありますが、近年では働き方の多様化に伴い、リモートワーク制度やフレックスタイム制度、給与前払い制度なども注目されています。
「人気がある制度」ではなく、「自社が採用したい人材にとって魅力的な制度」を選ぶことが重要です。
福利厚生にはどのくらいの費用がかかりますか?
導入する制度によって大きく異なります。
住宅手当のように継続的な支出が発生する制度もあれば、資格取得支援や書籍購入補助のように利用者のみを対象とする制度もあります。
また、近年では月額制で利用できる福利厚生サービスも多く、企業規模や予算に応じて選択しやすくなっています。
給与前払い制度は福利厚生に含まれますか?
法律上の「法定福利厚生」には含まれませんが、企業が従業員の働きやすさを支援する制度として導入するケースが多く、採用活動においては福利厚生の一つとして紹介されることがあります。
導入方法や運用方法はサービスによって異なるため、事前に内容を比較し、自社に合ったサービスを選ぶことが大切です。
福利厚生を求人票に書くだけでも効果がありますか?
求人票に記載するだけで応募が増えるとは言えませんが、制度の存在を知ってもらうことは重要です。
福利厚生を導入していても、求人票や採用ページに記載されていなければ、求職者には伝わりません。
制度名だけでなく、「どのような内容なのか」まで記載すると、より魅力が伝わりやすくなります。
福利厚生は定着率にも影響しますか?
福利厚生は採用だけでなく、従業員の満足度や働きやすさにも関係します。
働き方や生活を支援する制度が充実していることで、安心して働き続けられる環境づくりにつながり、結果として定着率の向上が期待できる場合があります。
ただし、福利厚生だけでなく、給与や人間関係、評価制度なども含めて職場環境全体を整えることが重要です。
まとめ
採用活動では、給与や仕事内容だけで他社との差別化を図ることが難しくなっています。
そのような中で、福利厚生は企業の魅力を伝える重要な要素の一つです。
今回ご紹介した12種類の福利厚生には、それぞれ特徴があり、向いている企業や採用ターゲットも異なります。
重要なのは、「人気がある制度」を導入することではなく、自社が採用したい人材にとって魅力的な制度を選ぶことです。
また、制度を導入するだけでなく、求人票や採用ページで分かりやすく伝えることも、採用成果につながる大切なポイントと言えるでしょう。
特に、若年層やアルバイト・パート、派遣スタッフの採用を強化したい企業では、給与前払い制度が応募時の安心感や他社との差別化につながるケースがあります。
給与前払いサービスは、サービスごとに料金体系や立替方法、対応範囲などが異なるため、導入前に比較検討することをおすすめします。
自社に合った給与前払いサービスを比較したい方へ
給与前払いサービスは、提供会社によって導入方法や費用、対応できる雇用形態、振込スピードなどが異なります。
「どのサービスが自社に合っているのか分からない」という場合は、主要サービスを比較した記事をご覧ください。




