投稿日:2023.11.07 最終更新日:2025.07.04

2社間ファクタリングとは?仕組みやメリット・デメリット、3社間との違い、合法な理由を解説

目次

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    ※本記事には広告を含みます。なお、内容が事実に反して優遇されることはありません。
    ※本記事は2025年7月4日時点の情報です。

    ファクタリングは、売掛債権を第三者に買い取ってもらい、支払期日前に現金化できるサービスです。中でも「2社間ファクタリング」は、売掛先に通知を行わずに利用できる点が特徴です。一方で、「違法ではないのか?」といった疑問や誤解も多く、仕組みやリスクを正しく理解した上で利用する必要があります。

    この記事では、2社間ファクタリングの仕組みや手数料の目安、違法性、メリット・デメリット、おすすめサービスなどを紹介します。2社間ファクタリングを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

    【即日利用可能】2社間ファクタリングとは?

    2社間ファクタリングとは、ファクタリングの種類の一つで、サービス利用者とファクタリング会社間で完結するファクタリングのことです。

    2社間で行われる取引であるため、売掛先への通知や承諾が必要ありません。売掛先との関係性を気にすることなく、資金を調達できます。

    サービスによっては即日利用もできるものもあり、スピーディーな資金調達が可能です。

    2社間ファクタリングに違法性はある?

    2社間ファクタリングが売掛先に通知せずに売掛債権を譲渡することから、「法律的に大丈夫なのか」と、その違法性を疑っている方もいるでしょう。

    結論から申し上げると、2社間ファクタリング自体は法律に則った合法な取引です。債権法の民法第466条「債権の譲渡性」にて「債権は、譲り渡すことができる」と明記されており、売掛債権もこの「債権」に含まれます。経済産業省も中小企業の資金調達の多様化を促す観点から、ファクタリングの利用を推奨しています。

    ただし、残念ながらファクタリングの仕組みを悪用し、法外な手数料を請求したり、実質的には高金利の貸付を行ったりする悪質な業者が存在することも事実です。2社間ファクタリングを利用する際は、信頼できる優良なファクタリング会社を選ぶことが重要です。

    なおPayなびでは、信頼できる優良ファクタリング会社のみと提携しているため、安心して利用できます。契約内容をしっかりと確認し、手数料体系が明確であるか、会社の評判はどうかなど、複数の視点から比較検討しましょう。信頼できるファクタリング会社の見分け方については「ファクタリングが違法ではない法的根拠を解説!違法なファクタリングを判別するためのポイントとは?」で詳しく解説しているので、合わせてご確認ください。

    2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの主な違い

    ファクタリングには2社間ファクタリングだけでなく、「3社間ファクタリング」もあります。3社間ファクタリングは、サービス利用者・ファクタリング会社・売掛先の3社が関与して行われる取引形態です。両者の違いを以下の表にまとめました。

    項目2社間ファクタリング3社間ファクタリング
    売掛先への通知なしあり
    審査の通りやすさやや厳しい易しい
    入金スピード最短即日数日
    手数料8%~18%1%〜9%
    売掛金回収の手間利用者が取引先から回収し、ファクタリング会社に支払うファクタリング会社が取引先から直接回収する

    2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違いを詳しく見ていきましょう。

    売掛先への通知

    3社間ファクタリングは売掛先への通知が必要です。対して2社間ファクタリングでは売掛先への通知は発生しません。指定の期日までにファクタリング会社に売掛金を送金すれば、取引先に知られることなく利用できます。

    審査の通りやすさ

    3社間ファクタリングは、2社間ファクタリングと比べて審査に通りやすい傾向にあります。3社間ファクタリングでは、売掛先が取引に参加し、支払いに関しても売掛先がファクタリング会社に直接振り込みます。

    ファクタリング会社は未回収リスクが減らせるため、審査のハードルが低くなりやすいです。

    ファクタリングの審査は甘いのか?審査基準や審査落ちする原因、通過率を上げるためのポイントを解説

    入金までのスピード

    2社間ファクタリングは売掛先の承諾を得る必要がないため、スムーズに取引を進めば、最短で即日に資金化できる場合があります。3社間ファクタリングでは、売掛先からの承諾を得たり、必要書類が増えたりするため、数日から1週間程度の期間が必要となります。。⇒ファクタリングに必要な書類とは|申請の流れや書類が少ない会社を紹介

    手数料

    2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの手数料相場は、以下のとおりです。

    • 2社間ファクタリング:8%~18%
    • 3社間ファクタリング:1%~9%

    2社間ファクタリングでは、ファクタリング会社が負う売掛債権の未回収リスクが高くなることから、手数料が高くなります。一方で、3社間ファクタリングは売掛先の承諾を得て直接回収できるためリスクが低く、比較的安い手数料で利用できます。

    ファクタリングの手数料を安く抑える方法や、手数料が低めのサービスについては、「ファクタリングにかかる手数料はどれくらい?安く抑える方法や手数料が低めのサービスを紹介」で詳しく解説しています。

    売掛金回収の手順

    売掛金の回収とファクタリング会社への支払い手順も異なります。

    ●2社間の場合

    • 契約完了後、ファクタリング会社からサービス利用者に金額が振り込まれる
    • 支払期日になったら、売掛先からサービス利用者へ金額が振り込まれる
    • サービス利用者がファクタリング会社へ送金する

    ●3社間の場合

    • 契約完了後、ファクタリング会社からサービス利用者に金額が振り込まれる
    • 支払期日になったら、売掛先がファクタリング会社へ金額を振り込む

    2社間ファクタリングでは、売掛先は取引に関与しないため、ファクタリング会社への最終的な支払いはサービス利用者が行います。一方の3社間ファクタリングは売掛先が取引に参加しているため、売掛先がファクタリング会社に金額を支払います。

    ファクタリングの支払いの流れ|期日や遅延リスク、間に合わない場合の対処法を解説

    2社間ファクタリングを利用するメリット

    ここでは、2社間ファクタリングを利用するメリットを具体的に見ていきましょう。

    入金スピードが早く、最短即日で資金調達できる

    2社間ファクタリングを利用する大きなメリットは、入金スピードが早い点です。

    代表的な資金調達方法として、金融機関や公的機関による融資がありますが、申込から入金まで2週間から数ヶ月かかってしまいます。
    2社間ファクタリングは売掛先への承諾が不要であるため、手続きを迅速に進められます。必要書類を揃っており、審査がスムーズに進めば、最短で申し込み当日に資金を調達することも可能です。急な運転資金の不足や突発的な支払いへの対応など、急ぎで資金が必要な場合に有効な手段となります。

    即日ファクタリング12選 | 当日審査・入金のおすすめ業者を比較【2024年4月】

    売掛先に利用を知られることなく資金調達できる

    2社間ファクタリングは、売掛先に通知・承諾をしない契約であるため、売掛先にファクタリングの利用を知られる心配がありません。

    企業によっては、「ファクタリングを利用している=資金繰りが悪化しているのでは?」と売掛先にネガティブな印象を与えてしまい、その後の取引条件が悪化したり、最悪の場合は取引が縮小・停止されたりするリスクを懸念する場合があります。

    2社間ファクタリングであれば、そのような心配をせずに資金調達を進められるため、既存の取引関係に影響を与えたくない場合に最適です。また、売掛先の承諾を得るための交渉や手続きの手間が省ける点もメリットといえます。

    償還請求権がない(ノンリコース契約)

    2社間ファクタリングでは、原則として償還請求権がない取引です。償還請求権とは、売掛債権を回収できなかった場合に、ファクタリング会社が損失分をサービス利用者に請求できる権利です。
    償還請求権がない契約のことを「ノンリコース契約」といいます。ノンリコース契約であれば、売掛先が倒産して売掛債権が回収できなくなっても、サービス利用者が代わりに支払いする必要はありません。

    ファクタリング会社が回収リスクを負担します。これにより、サービス利用者は安心して売掛債権を現金化でき、貸倒れリスクも同時に回避できるのです。

    経営状況が著しくなくても利用できる

    ファクタリングでは、赤字など自社の経営状況が不安でも利用できます。売掛債権を譲渡するファクタリングの審査では、サービス利用者の信用情報ではなく、売掛先の信用情報が重要視されるためです。

    そのため、赤字決算であったり、税金を滞納していたり、銀行からの追加融資を断られたりしているような、自社の経営状況が厳しい場合でも、売掛先が信用力の高い優良企業であれば、ファクタリングを利用できる可能性は十分にあります。

    2社間ファクタリングを利用するデメリット

    一方で、2社間ファクタリングにはデメリットや注意すべき点もあります。メリットと比較検討した上で、慎重に判断しましょう。

    手数料は高く設定される傾向にある

    2社間ファクタリングは、3社間ファクタリングに比べて回収リスクが高いと判断されることから、手数料が高く設定される傾向にあります。

    3社間ファクタリングの手数料相場が1%〜9%であるのに対して、2社間ファクタリングの手数料相場は8%〜18%です。ファクタリングで受け取れる金額は手数料を差し引いた金額です。手数料が高いとその分受け取れる金額が減ってしまうため、慎重に検討する必要があります。

    3社間ファクタリングと比べると審査基準が厳しい場合がある

    2社間ファクタリングは、3社間ファクタリングと比べて審査基準が厳しい傾向にあります。これは、売掛先が取引に入らないことから、ファクタリング会社側のリスクが高くなるためです。

    売掛先が取引に関与しないため、ファクタリング会社は売掛先の信用力や支払い能力を、提出された書類や情報から間接的に判断せざるを得ません。また、売掛債権が本当に存在するのか(架空債権ではないか)、既に他社に譲渡されていないか(二重譲渡ではないか)といった点の確認もより慎重に行われます。

    利用者が売掛金の回収・支払いを行う必要がある

    2社間ファクタリングでは、利用者自らが売掛金の回収と支払いを行う必要があります。3社間ファクタリングの場合は、売掛先がファクタリング会社に直接支払いを行うため、利用者は回収業務に慣用しません。しかし2社間ファクタリングでは、通常通り売掛先から入金された売掛金を契約で定められた期日までにファクタリング会社へ送金しなければなりません。この回収・送金作業を負担に感じる方もいるでしょう。

    また、売掛先からの入金が遅れた場合や、回収した資金を誤って他の支払いに当ててしまい、ファクタリングの支払いに遅れると、債権譲渡通知や損害賠償を請求される可能性があるため、売掛金の管理に十分に気をつける必要があります。

    ファクタリングで払えない場合の対処法|返済できないリスクや注意点もあわせて解説

    2社間ファクタリングの利用をおすすめするケース

    ここでは、2社間ファクタリングの利用が適している2つのケースを紹介します。

    即日で資金調達したい

    「明日までにどうしても運転資金が必要」「急な大口の支払いに対応しなければならない」など、資金調達までのスピードを優先したい場合は、2社間ファクタリングを検討しましょう。

    3社間ファクタリングでは、売掛先に承諾・通知を得る必要があるため、どうしても、時間と手間がかかってしまいます。

    2社間ファクタリングなら、早ければ当日中に資金調達が可能です。ただし、スピード重視の分、手数料は少し高めになることは留意しておきましょう。

    売掛先に知られたくない

    「資金繰りが厳しいことを取引先に知られたくない」「ファクタリングの利用が今後の取引に影響するのではないか心配」といったように、売掛先との関係性を維持し、ファクタリングの利用を秘密にしておきたい場合は、2社間ファクタリングを検討しましょう。

    ただし、もし売掛先との信頼関係が十分に構築されており、ファクタリングの利用について相談しやすい状況であれば、手数料を低く抑えられる3社間ファクタリングを検討する余地もあるでしょう。売掛先との関係性や資金調達の緊急度、許容できる手数料など総合的にを考慮しながら、2社間・3社間を使い分けましょう。

    2社間ファクタリングにおすすめのファクタリング会社3選

    2社間ファクタリングを提供している会社は多数ありますが、ここでは参考として、いくつかのファクタリング会社を紹介します。実際に利用する際には、必ず複数の会社を比較検討し、自社の状況に最も適したサービスを選びましょう。

    ビートレーディング

    手数料2社間:4~12%、3社間:2%〜9%
    入金スピード最短2時間
    買取限度額上限下限なし
    オンライン完結
    土日・祝日対応△(入金不可)
    運営会社株式会社ビートレーディング

    ビートレーディングは取引実績7.1万社と累計買取金額1,550億円を誇る大手ファクタリング会社です。即日入金にも対応しており、最短2時間で売掛債権を現金化できます。取引限度額に制限を設けていないため、小口債権から大口債権まで幅広く対応しているのも嬉しいポイントです。

    また、ビートレーディングは納品完了前の注文書や発注書でも売掛債権を買い取ってもらえるサービス「注文書ファクタリング」を行っており、資金繰りの改善に役立ちます。

    日本中小企業金融サポート機構

    手数料1.5%~10%
    入金スピード最短即日
    買取限度額上限なし
    オンライン完結
    運営会社一般社団法人 日本中小企業金融サポート機構

    日本中小企業金融サポート機構は、一般社団法人が運営しているファクタリングサービスです。手数料は1.5%から10%と低いです。買取金額も上限がなく、大口債権の現金化に対応しています。また、ファクタリングサービスだけなく、資金調達や経営に関するコンサルティングも受けられます。

    えんナビ

    手数料2社間:5%〜、3社間:5%〜
    入金スピード最短1日
    買取限度額50万円〜5,000万円
    オンライン完結
    土日・祝日対応◯(入金可能)
    運営会社株式会社インターテック

    えんナビの魅力は24時間365日スタッフが対応している点です。平日が忙しくて対応できない方にとって嬉しいポイントといえます。即日入金には対応していないものの、土日祝日でも関係なく最短1日での現金化ができます。手数料も5%〜、買取可能額は50万円から5,000万円です。

    2社間ファクタリングは即日入金が可能な資金調達方法!特徴を理解して利用を検討しましょう

    2社間ファクタリングは、サービス利用者とファクタリング会社の2社で完結するため、売掛先に知られることなく、早ければ当日中に資金を調達できます。ただし、3社間ファクタリングと比較して手数料が高めに設定される傾向がある点や、売掛金の回収とファクタリング会社への支払いを自ら行う必要があるといったデメリットもあります。資金調達の緊急性や支払い計画を考慮したうえで、検討しましょう。

    また、同じ2社間ファクタリングでも、会社ごとに入金スピードや手数料が異なります。そのため、必ず複数社から見積もりを取り、条件を比較検討することをおすすめします。「複数のファクタリング会社を比較検討する時間がない」「どの会社を選べば良いかわからない」という方は、「Payなび」がおすすめです。

    Payなびは、一度の入力で複数のファクタリング会社に申し込めるサービスです。手数料や入金スピードなどの項目を見て選べるため、自社にあったファクタリングサービスを選びやすくなります。アカウントを登録するだけで無料で利用できるので、Payなびを利用して自社にあったファクタリング会社を探してみましょう。

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